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話題のニュースから 年金の受取時期、損得を悩む必要ない理由【FP花園メルマガ】<2019年2月6日号>

2019/2/6  【メルマガ一覧へ戻る

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おはようございます、川井です。

年金の受取開始時期を75歳まで繰下げできることが、
現実味を帯びてきました。

年金は、繰上げ受給をすると毎回の受取額が減り、
繰下げ受給をすると毎回の受取額が増加します。

このテーマの話になると必ず話題になるのが、


「何が一番得なのか?」


という質問です。


皆様は、どうするのがよいと思いますか?

 
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【話題のニュースから】

年金の受取時期、損得を悩む必要ない理由

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現在、老齢年金の受取開始は、
最長5年間繰上げ、または繰下げすることが可能です。

つまり、早ければ60歳から、
遅ければ70歳から受け取ることが可能です。


65歳から受け取る人の毎回の年金額を100%とすると、
60歳から受け取る人は70%の水準。

70歳から受け取る人は142%の水準の年金額です。


これが、繰下げを最長10年間、つまり75歳から
受け取ることができるようになる見込みです。

実現した場合、75歳から受け取る人は184%の
水準の年金額になり、65歳と比較して
2倍近い額になります。


選択肢が広がりますが、
私達は何歳から年金を受け取るのがよいのでしょうか?

今のご年齢や貯蓄額にもよりますが、
全ての方にお勧めしたいのが、


「75歳受取開始で一度ライフプランニングをし直してみる」


ことです。

自分の余命があと何年か知っている人を除き、

【何歳から受け取るのが得か】の正解はありません。

計算するだけ無駄なのです。

75歳受取開始をお勧めする一番の理由は、
当然受給額が多くなるからです。


厚生労働省のデータから、年金受給をしている夫婦の
モデルケースを見てみます。

40年間会社員だった夫の年金受給額は月あたり約15万円、

40年間専業主婦だった妻の年金受給額は月あたり約6万円。

夫の年金の計算基準となる、生涯年収の平均は約500万円です。

65歳から年金を受け取ると、夫婦合わせて月21万円の収入です。


先ほどの受給額の水準に当てはめてみます。

60歳受取:約14.7万円(70%)
 
65歳受取:約21万円(100%)

70歳受取:約29万円(142%)
 
75歳受取:約38万円(184%)


いかがでしょう?

夫婦2人で月21万円でやりくりするのは難しくても、
月38万円の収入があれば快適な生活を送ることが
できる可能性は高いです。


多くの人が、

「どうすれば一円でも多く年金をもらえるか?」

という損得の計算をしがちですが、

損得よりもずっと大切なことがあります。


それは、


【お金の心配の少ない、快適な生活を送ること】


です。

「リタイア後も夫婦で快適な生活ができて良かった」

と最期に思うことができれば、年金額が
いくら損した得したはその時気にならないのでは
ないでしょうか。

生涯、快適な生活を維持できるよう、
毎回の受給額が最も多くなる75歳受取の
ライフプランニングで、老後の生活を
イメージしてみましょう。


ところで、最近は厚生労働省のモデルケースとは
異なる夫婦が増えました。

専業主婦は減り、

妻の収入が夫の収入と同じ水準の

「パワーカップル」と呼ばれる世帯も少なくありません。


パワーカップルの場合、

夫婦合わせた年金収入は、先ほどの年金額の水準に
当てはめると、

60歳受取:約21万円(70%)

65歳受取:約30万円(100%)

70歳受取:約42.6万円(142%)

75歳受取:約55.2万円(184%)


さらにゆとりある生活が見込めます。

最後にもう一つ、
75歳受取をお勧めする理由をお伝えします。

それは、必要な貯蓄額と、何歳まで働くかを
明確にできることです。

仮に、現在のお勤め先が65歳定年、
年金を75歳に繰下げて受給するのであれば、
10年間無収入になります。

何十年続くかわからない、老後の生活費のために
お金をためるのではなく、75歳までの10年分の生活費を
ためて、75歳以降は高い水準の年金収入で生活する。

足りない時だけ貯蓄を取り崩す。

という目標を立てることができます。

例えば、月30万円のお金が必要なら、

30万円×12ヵ月×10年(75歳-65歳)=3,600万円

定年退職までに最低3,600万円のお金の準備が必要です。

3,600万円の目標が難しいようでしたら、

次に考えるのは「何歳まで働くか」です。


65歳の定年退職後、1年長く働けばその分貯蓄の
目標額は下がります。

このようにして、貯蓄の額と退職の年齢が
マッチするポイントを探すのです。


貯蓄額はいくら、

働くのは何歳まで、

と、具体的な数字がわかるだけで
【お金の心配のすくない、快適な生活】は
意外と簡単にイメージできるかもしれません。


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