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自分でできる!?相続税の計算
おはようございます、澤田です。
「うちに相続が発生したら相続税を払うことになるのだろうか?」
このようなことを考えたことはありますでしょうか。
相続税には色々な特例や控除などがあり計算も複雑ですが、
今回は相続税がどれくらいかかるのか、おおよその目安を
知るための簡単な計算方法等についてお伝えします。
■相続税計算の流れ
まずは相続税計算の流れをお伝えします。
はじめに被相続人となる方(財産を遺す方)の財産が
どれくらいあるかを確認する必要があります。
預貯金・土地・建物・有価証券の他、生命保険の
死亡保険金等の「みなし相続財産」、3年以内に
暦年課税贈与された財産、相続時精算課税で
贈与された財産の総額を確認します。
不動産のうち土地については要件を満たせば
「小規模宅地等の特例」が適用され、
330㎡までの土地は評価額が80%減額できます。
また、死亡保険金については「500万円×法定相続人」の
非課税限度額があり、この額を超えた金額が
みなし相続財産となります。
このように、様々な特例等を適用した後の額が
プラスの相続財産となります。
この財産額から債務等のマイナスの財産や葬式費用を
控除した額が「課税価額の合計額」となります。
この合計額から「基礎控除額」を差し引いた金額が
「課税遺産総額」となり、この額に対して
相続税がかかることになります。
基礎控除額は
「3,000万円+600万円×法定相続人の数」となっていて、
相続人が3人の場合には4,800万円が控除できます。
次に相続税額の計算を行うのですが、
「課税遺産総額」に対して相続税がかかるのではなく、
その総額を「法定相続分」で相続するとして按分をします。
例えば相続人が妻・長男・次男の3人の場合、
財産を1/2・1/4・1/4で相続したとして、
その額に税率を掛けてそれぞれの相続税の額を計算します。
その額の合計額が「相続税の総額」となります。
その相続税の総額を、「課税価額の合計額」に対する
実際に取得した財産額(課税価額)の割合で按分して、
それぞれの相続人が負担する相続税額が決まります。
■相続税の目安は?
このように、財産総額の計算・基礎控除額の
控除・法定相続分で按分して相続税総額を
算出・実際の取得額に応じた相続税の算出、
という大きな4つのステップで相続税額の計算が行われます。
次に、実際に金額を当てはめて相続税額の
計算の流れをお伝えします。
今回は基礎控除額を差し引いた後の
「課税遺産総額」が1億円、相続人が妻・長男・次男の
3人として計算をしていきます。
まずは1億円を、法定相続分で相続したとして按分します。
妻は1/2の5,000万円、長男・次男はそれぞれ1/4の
2,500万円が法定相続分に対する課税遺産額になります。
相続税額は、妻が5,000万円×20%-200万円=800万円、
長男・次男がそれぞれ2,500万円×15%-50万円=325万円、
相続税の総額は800万円+325万円+325万円=1,450万円になります。
この額を、実際の財産の取得割合で按分をして
各相続人の相続税額が決まります。
財産の取得割合によって各相続人の相続税の負担額が変わり、
1/3ずつの場合には各相続人とも483.3万円、
妻:1/2・長男と次男:1/4の場合には
妻:725万円・長男・次男:362.5万円を、
それぞれ負担することになります。
ただし妻の場合には「配偶者の税額の軽減」が適用でき、
実際に取得した財産が「1億6千万円」「法定相続分相当額」の
いずれか多い額までは相続税がかかりませんので、
上記の場合には妻の相続税負担はありません。
このように、妻が相続する財産が多いほど、
相続人全体の相続税額を減らすことができますが、
妻が亡くなった後の「二次相続」まで考えた場合には、
相続税額の総額が多くなる場合がありますので、
妻に相続させる財産については、二次相続までを
考えておく必要があります。
このような流れで相続税を計算することになりますが、
まずは被相続人となる方の財産を把握することが
最初の作業となります。
おおまかな財産の総額を確認し相続税額の目安を把握して、
その後にどのような特例や控除等が活用できるのかを
検討してはいかがでしょうか。
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